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囃子詞に秘められたヒュールリーの秘密

歌手の森昌子さんが唄う名曲「越冬つばめ」に「ヒュールリー」という有名な歌詞があり、流れるようなメロディーと共に、人々の心に深い感銘をもたらします。真冬の冷たい風が吹き抜ける「ヒュー」という風の音に、吹雪に打たれながらも寒さに必死に堪えて生きていく冬のツバメの姿が想いおこされ、それが女心のせつなさ、空しさというテーマにうまくブレンドしています。作者が何故、風の音を「ヒュールリー」と表現したかは定かではありません。「ヒュー」という風の音を口ずさんでいるうちに、メロディーと合い重なって「ヒュールリー」と語呂が変化したのかもしれませんが、単なる風の音でしたら、その語尾に「ルリー」と付けることはないはずです。もしかして「ヒュールリー」の原点は、「ヒュルヒュル・・・」という民謡の囃子詞にあるのではないでしょうか。

「おばば」と呼ばれて親しまれる岐阜音頭でも「ヒュル」という囃子詞が繰り返し唄われ、このような民謡からヒントを得た可能性があります。そしてこの「ヒュル」という言葉はごく普通に笛や風の音に考えられがちですが、それにはある想いが秘められていたのです。

岐阜の山岳地域と言えば、日本でも名高い霊山がある場所として有名です。古くから農村にて祝宴の唄として歌い継がれ、今日では酒席をしめくくる打ち上げの唄として知られているこの唄の特異な点は、まず発祥の原点が不明であり、少なくとも老婆の唄ではないというのが定説であることです。また、「ソーラバエー」と「ヒュルヒュル」という不可解な囃子詞が、この唄の意味合いを更に不透明にしています。しかし地域によって歌い方が大きく異なっているにも関わらず、「孫を思う愛の歌」という共通のテーマだけは一致していることは、注目に値します。

「おばば」が「愛の歌」として広まり続けた理由は、その歌の題名と囃子詞をヘブライ語で解釈することによって理解できます。まず題名の「おばば」ですが、これは老婆ではなく、「愛」が本来の意味です。ahava_h、アハバ(ahavah、アハバ)というヘブライ語は「愛」を意味しますが、発音も「おばば」とほぼ同等であることから、その語源であると推測されます。次に「ソーラバエー」ですが、「ソーラ」はヘブライ語のsolan、ソーラン(solan、ソーラン)、つまり「一人でいる」ことを意味します。そして「バエー」は「家」を意味するba_yeet、バイェー(ba_yeet、バイェー)が語源にあります。つまり「ソーラバエー」とは「一人ぼっちの家」を指しています。次に「ヒュルヒュル」ですが、これも類似した発音を持つ言葉heet'ahe_v、ヒータヘーブ(heet'ahe_v、ヒータヘーブ)はヘブライ語で「愛に陥る」、つまりFalling inLove を意味します。この「ヒータへーブ」を早く口ずさむと、「ヒュルヒュル」とも聞こえるため、時を経ながらこの発音に落ち着いたのでしょう。すると「ソーラバエー、ヒュルヒュル」は「一人、家で愛する人を思う!」という意味になります。

「おばば」は、愛する人をひたすら思うラブソングであり、「ヒュル」という言葉には深い愛の想いが込められていたのです。もしこの囃子詞が「越冬つばめ」の「ヒュールリー」という歌詞のルーツであるならば、一見冷たい冬風の音を擬したこの言葉が、実は恋する人への熱烈な愛を歌う言葉であったことになります。永遠の名曲である「越冬つばめ」の風の音に、更に奥深い愛の想いが込められていたとしたら、離れ業としかいいようがありません。