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2026/06/05

北アルプスの麓に広がる「安曇節」 「チョコサイコラコイ」に秘められた歓喜の思いとは!

「安曇節」発祥の地は北アルプス

甲信越地方の民謡でも、長野県西部の安曇野を発祥とする「安曇節」は、郷土意識が高まりつつあった大正時代に発表されました。北アルプスの裾野に広がる安曇野の地で唄い継がれてきた踊り唄「チョコサイ節」や「安曇盆唄」、さらには「安曇田の草取り唄」や「野手唄」をもとに編曲して生まれたのが「安曇節」です。

「安曇節」は地域住民の生活に密着した唄と踊りが特徴です。その唄と踊りには、当時の人々の生活が反映されており、短期間のうちに広く親しまれるようになりました。そしていつしか地域に根付いた民謡として定着し、今日まで多くの人々に唄い継がれてきました。

「安曇節」の歌詞と囃子詞

「安曇節」は七・七・七・五調にまとめあげられた歌詞の流れを基本としています。関東地方の民謡と同様に、全般的に短いフレーズにまとめられ、最後は囃子詞によって締めくくられています。

「安曇節」の囃子詞にはいくつかのバリエーションがあります。基本は「チョコサイコラコイ」または「チョコサイコラホイ」です。また、その発音が多少訛って「チョサイコラサイ」と唄われるバージョンもあります。

「チョコサイコラコイ」はヘブライ語?

いくつかある「安曇節」の囃子詞の中でも、よく用いられている「チョコサイコラコイ」に注目してみました。日本語では単なる掛け声にしか聞こえないこの言葉には、ヘブライ語で読むと、大切な意味が込められていることがわかります。

「チョコサイコラコイ」は、「チョコ」「サイ」「コラ」「コイ」という4つのヘブライ語によって成り立っていると考えられます。

まず、צחוק(tsekhok、チョコ) と発音するヘブライ語には、「笑い」という意味があります。「サイ」は、おそらく「喜ぶ!」を意味するשש(sasah、サッサ) 、もしくは「神を喜ぶ」の意味の言葉が変化したもので、その語尾に「神」を意味する「ヤ」を付加し、「ササヤ」「サヤ」を経て「サイ」となったのでしょう。すると「チョコサヤ」は、「笑って喜ぼう!」という意味になります。祭りの場で踊って唄う囃子詞としては、まさに相応しい言葉ではないでしょうか。

次に「コラ」は、ヘブライ語で「声」を意味するקול(kol、コル) に由来しています。בת קול(bat kol、バッコル) という「神聖な声」の意を持つ熟語があるように、「コラ」という言葉の背景には「神」の存在に関わるニュアンスが含まれています。

続く「コイ」はヘブライ語で「生きている」を意味する「コイ」חי(khoy、ホイ) がそのルーツにありそうです。強く発音する「コイ」は「ホイ」とも聞こえます。また、この「コイ」という言葉は、「コラ」と合わせて「コラコイ」だけでなく「コラホイ」とも唄われることがあり、両者が同じ語源に由来している可能性が考えられます。そのため、「コラコイ」「コラホイ」は、「生ける声!」「生きている声」という意味に解釈することができます。

「チョコサイコラコイ」の意味を解明

「チョコサイコラコイ」の囃子詞とは、神の声を求めながら楽しみ、喜ぶという意味が込められていたようです。直訳すると「笑って喜ぼう、生ける神の声!」となります。このフレーズには祭りの場において、人々が笑顔で喜び楽しみながら、間近に神の声を聞こうとする信仰の思いが見え隠れしているようです。

お祭りが神を祀る場とするならば、そのような神聖な場で笑ったり踊ったりすることは失礼ではないかと思われるかもしれません。しかしながら旧約聖書には、イスラエルのダビデ王が神の御前にて喜び勇んで踊ったことが記されています。祭りの場で笑って喜び、踊ることは、神の民としては当たり前のことであったのです(サムエル記下6章)。そのような歓喜に満ちた信仰の思いが、「チョコサイコラコイ」という囃子詞にも込められていたのではないかと推測されます。

安曇節

サァー 寄れや寄ってこい 安曇の踊り
田から町から 田から町から 野山から
野山から 野山から チョコサイコラコイ

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