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2022/07/25

祇園祭とノアの大洪水の共通点 人類の救いと厄払いに重なるテーマを検証

祇園祭とノアの大洪水の共通点

<ノアの箱舟
ノアの箱舟
旧約聖書によると、人類のルーツはノアの箱舟の時代まで系図を遡ることができます。それは、ノアという人物が実在し、大洪水が現実におきたということの証でもあります。世界のベストセラーと言われている旧約聖書の創世記の第6章から第8章には、地球が洪水によって滅ぼされる話が記載されています。神の裁きが大洪水という形となって、人類を襲うのです。ところがノアとその家族だけは神の恵みに預かり、箱舟に乗ることによって洪水の難を逃れることができたのです。そしてアララト山の頂上まで漂流して雨が降り止み、そこで舟が陸地にランディングして海水が引き、助けられました。

大洪水の難を逃れ、山の頂上に箱舟がランディングし、神の救いを確信した記念すべき日が、7月17日です。その後、ノア一族は箱舟から降りて山頂に立ち、神を礼拝しました。この大洪水からの救いという旧約聖書に記されているストーリーが、実は歴史の流れの中で意外にも祇園祭と繋がっているかもしれません。祇園祭のピーク日が7月17日と定められた理由も、ノア一族の救いと箱舟のストーリーに由来している可能性があります。

まず、どちらも船によって新天地へと向かうという共通点があります。国生みの神々は船に乗って新天地となる日本列島に渡来したことから、国生みに携わった人々と船の存在は、密接に繋がっていたのです。よって祇園祭では船鉾が祀られ、船の存在が大切に考えられたのでしょう。同様に、ノアの時代、洪水による世界の滅亡から逃れるためにノアとその一族は箱舟に乗り、漂流したのです。そして最終的にアララト山の頂きという新天地に到達し、そこから新しい歴史が始まりました。

祇園祭 船鉾
祇園祭 船鉾
ノアの箱舟の物語の原点には神の命令に従い、船による脱出を図ったノアの信仰心があります。日本建国の背景にも同様に、祖国の崩壊を逃れて船に乗り、神を信じて東の島々を目指した人々の存在がありました。そして最終的に日本列島に辿りつき、その新天地に神の国を樹立しました。いずれも祖国を失い、死に直面するという最悪の事態から逃れ、遠い異国の地において起死回生することが共通点です。それ故、日本建国の神であるスサノオとその厄払いに繋がる祇園祭が、大洪水から救われるノアの箱舟に結び付いていた可能性が見えてくるのです。

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