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2021/09/12

囃子詞に散見する外来ルーツとは 信仰の思いを表現した民謡のお囃子

日常の日本語に垣間見るヘブライ語

日常、ごく普通の日本語として誰もが用いている表現の中には、はっきりとした意味がわからない掛け声や唄の歌詞などがたくさんあります。例えば力を入れて何かをしようとする際に発する掛け声として頻繁に使われる「ヨイショ」、「ドッコイショ」、「コリャ~」、そして童謡や民謡で歌われる「エサ・ホイ・サッサ」、「ヤーレン・ソーラン」など、誰もが一度は聞いたことがあっても、全くといってよいほど意味が不明な言葉が無数にあります。

民謡で唄われる囃子詞や様々な掛け声などの大半は意味が分からずとも、幼い時から耳にし、しかも何となく親しみやすい言葉が多いことからして、これまで誰もが気にすることなく使ってきました。しかしながら1990年、川守田英二氏が「日本の中のユダヤ」という著書にて全国の民謡で唄われている囃子詞のリサーチ結果を書き記したように、囃子詞の多くはヘブライ語でその意味を理解することができることがわかってきました。その内容については再検証する必要があるものの、日本語のルーツを理解するうえで、重要な布石を打つエポックメーキングな内容と言えます。

日本人に馴染みの深い多くの囃子詞や掛け声、民謡で唄われる歌詞の中には、確かにヘブライ語で意味を解明できるものが複数存在します。それらの意味を明らかにすることにより、元来の主旨だけでなく、日本の文化、しいては日本人のルーツまでも再考察しながら、歴史の流れをわかりやすく理解することができるようになります。先人が用いた言葉の意味に思いを寄せることにより、古くから言葉の力によって社会の活性化が育まれ、大衆の喜びと強い信念によって日本の歴史と文化が築かれてきたことに気付くことができるのではないでしょうか。

大衆を盛り上げる囃子詞の重要性

先祖代々、日本各地で伝承されてきた民謡の多くには囃子詞が含まれています。これらは一般的に舞を助ける唄の掛け声として活用されており、調子を整え、唄をひきたて、雰囲気を出すために用いられています。それ故、語呂が軽快で、人々の心を捉えるような「ノリ」があり、インパクトのある言葉であることが重要です。

例えばアメリカのブラックゴスペルでも歌の合間にさまざまな掛け声がリズミカルに入り、ステージ側の聖歌隊と観衆が一体となってその場を盛り上げる唄が多数あります。同様に、囃子詞も唄のリズムに合わせて観衆が一体となっていき、全体の雰囲気を高揚させるための原動力となります。

阿波踊り
阿波踊り
古代から全国各地で神を祀り、祭司活動を活発に行ってきた日本において、祭りの文化は極めて重要でした。何故なら祭りは、神を讃える祭祀活動の極めであり、民衆が集い、全員が一緒になって神を讃えるお祝いの時であったからです。その祭りで唄われる民謡の中に、神を称える囃子詞が多く存在しても不思議ではありません。ごく自然に、人々が一体となって自らの唇で、神を祝い、神を讃えた言葉、掛け声が囃子詞のルーツです。

忘れられた囃子詞の意味

囃子詞は祭りの場を盛り上げ、民衆の気持ちを高揚させながら一緒になって神を祀る働きを持つ言葉なのですから、当然のことながら意味のない言葉を当初から叫んでいたはずがありません。あくまで唄の歌詞、その内容と趣旨に沿って、つじつまが合う意味の言葉が用いられていたはずです。

ところが囃子詞の多くは、長い年月の間にいつしか元来の意味が不明となり、単に言葉の発音のみが今日まで伝承され続けています。それにしても「エンヤラヤー」、「ドッコイショ」など、意味のわからない多くの言葉を、いつまでも疑問を持たずに歌い続ける日本人も不思議な国民ではないでしょうか?それほどまでに、多くの囃子詞や掛け声は、庶民の生活の中に深く溶け込んでいるのです。

ヘブライ語で解明できる囃子詞の意味

これら多くの不可解な囃子詞や掛け声は、イスラエルの国語であるヘブライ語によってその意味を理解することができます。何故なら、日本建国の歴史にはイスラエル人が絡んでおり、古代、国家を失ったイスラエルの民が大勢、大陸よりはるばると日本の地に到来し、古代の日本文化に大きく貢献したことにより、日本の宗教文化や言語が多大なる影響を受けてきたからです。そのような歴史を踏まえると、日本語でありながらも意味不明な囃子詞や掛け声の多くをヘブライ語を用いて意味を解明し、古代史における日本とユダヤの関係をより鮮明に理解することができます。

無論、囃子詞の中には日本語そのものから転化したものや、他の原語をルーツとするものも多々存在します。よって文脈をきちんと吟味し、ヘブライ語で書かれた詞を特定することが不可欠です。川守田氏が“どんなヘブライ語臭い囃子詞でも、うっかり無邪気に飛びつけないという警戒心もった”と「日本の中のユダヤ」に記載しているように、ヘブライ語ルーツを特定するには、慎重な検証が不可欠です。

囃子詞(ハヤシコトバ)の語源

様々な囃子詞や個別の掛け声を検証する前に、まず「はやし詞」、「はやしことば」という言葉そのものの語源を探ってみました。言葉が「コトバ」と発音される理由については諸説がありますが、ヘブライ語説が有力です。

ヘブライ語で書き物をכתיבה(katiba、カティバ)、書くことをכתוב(katuv、カトゥブ)、また文字列、スペルはכתיב(kativ、カティブ)と言い、これらはどれもכתב(KTB)という三つの子音から構成されています。さらに同等の子音ルーツを持つ言葉の中には、ニュースやお知らせ、ストーリーの意味を持つכתבה(katavah、カタバ)という言葉もあります。

次に、「まっすぐ」を意味するישר(yasha、ヤシャ)をルート語とするהישר(hayasya、ハヤシャ)というヘブライ語の存在にも注目してみました。この言葉にはストレート、ダイレクトに、という意味があります。

これら2つの言葉、「ハヤシャ」と「カタバ」を合成すると「ハヤシ・コトバ」に酷似した発音の言葉となります。その意味は、「ダイレクトにニュースを告げる」、「率直なお知らせ」です。すなわちストレートに語り告げる宣伝のような意味を持つ言葉になります。これが囃子詞の語源ではないかと考えられます。つまり囃子詞とは、民衆の歓声、喜びの声をストレートに神様に対して語り叫ぶ、という意味に解釈できます。

ヘブライ語で再認識される囃子詞

徳島県 日和佐八幡神社秋祭り
徳島県 日和佐八幡神社秋祭り
今日、全国各地で開催されている祭りで唄われる民謡の中で声高らかに叫ばれる囃子詞は、唄の合間に相手を励まし、その場を盛り上げて人々の心を高揚させるための有効手段として活用されています。それこそが従来からの目的でした。古代より人々は唄々の合間に囃子詞を用いてダイレクトに介入し、掛声をもってその場を活気づけながら、互いに励ましあいつつ神様を祀ったのです。

誰もが聞いたことがある掛け声や囃子詞の中には、「ドッコイショ」、「ヨイショ」、「ヤーレンソーラン」、「ヨサコイ」、「エンヤラサ」、「サッサ」、「ハッケヨイ」、「ヤートセ」などがあるでしょう。それらの多くはヘブライ語をルーツとする言葉であり、古くから祭りの際に神に向かって叫び、祈り求める言葉だったと考えられます。

そのような信仰の思いをストレートに神様に告げるのが囃子詞の発端です。だからこそ、ハヤシコトバはヘブライ語でהישר כתבה(ハヤシャカタバ)と綴られ、神様にストレートに告げる、という思いがその言葉に込められたと考えられます。それ故、たとえ日本語では意味の通じない囃子詞であっても、その多くは、ヘブライ語で解釈することにより、古代の創作者が意図した言葉の意味がはっきりと見えてくるのです。

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