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2021/12/23

「岩室甚句」の囃子詞  神の救いを唄う「ヨシタヤ!」の掛け声 

「岩室甚句」のルーツと弥彦神社との関係

新潟県の霊峰、弥彦山(やひこやま)の山麓には弥彦神社が建立されています。その越後一の宮である弥彦神社で執り行われる祭りの場で唄われてきたのが「岩室甚句」です。お祭りの時になると、多くの参拝客と共に境内一体が人々の唄声で賑わいました。

民謡の名称である「岩室」の語源は、弥彦神社の近くにある「岩室温泉」に関連するようです。その界隈において、この民謡が唄われていたことから、ごく自然に「岩室甚句」と呼ばれるようになったと考えられています。

「弥彦参り」の意味を紐解く

「岩室甚句」の歌詞の中には「弥彦参り」という語句が登場します。「おらがやー、わかいとき、弥彦参りをしたればナァー」。そしてその直後「ヨシタヤ」という囃子詞が繰り返し続きます。「岩室甚句」で唄われる歌詞の趣旨を理解するためには、まず、「弥彦」(やひこ)という言葉の意味を理解する必要があります。

ヘブライ語には「初子」「長子」を意味する 「ビコー」בכור(bikhor、ビコー) という言葉があります。その言葉の頭に「神」を指す「ヤ」יה(yah、ヤ) を付け加えると、「ヤビコ」יה בכור (yahbikohr、ヤビコ) となり、神の長子、神の初子を意味する言葉となります。その発音は「ヤヒコ」とほぼ同一です。「ヤヒコ」とは「神の初子」と解釈できます。

「弥彦参り」には、ヘブライ語で大切な意味が込められていました。それは「神の初子」、「神の長子」を祀り、お参りに行くという先祖代々からの大事な行事を指していたのです。

神の救いが実現する「ヨシタヤ」とは

「岩室甚句」で唄われる囃子詞は「ヨシタヤ」です。そのお囃子が繰り返し唄われるところに、この民謡の醍醐味があり、なおかつ、その詞にも重要な意味が込められています。ヘブライ語を用いて紐解いてみましょう。

まず、「ヨシ」はヘブライ語で「神の救い」を意味する「ヤシャ」ישע(yesha、ヤシャ) が語源になっていると考えられます。続く「タヤ」は、物事が起きる、生じる、現実になる、の意味をもつ「タヤ」תהיה(taya、タヤ) という言葉が使われています。この2つの言葉を合わせると「ヤシャタヤ」となり、「神の救いが実現する!」「救いにあずかる」という意味になります。

「神の御救い」が現実のものとなる歓喜を意味する「ヤシャタヤ」という言葉は、何度も繰り返し唄われているうちに、それが多少訛って「ヤシャタヤ」「ヨシタヤ」となったのでしょう。そして時には「ヤシャアヤ」、「ヤシャヤ」と聞こえるようにもなったのです。いずれにしても、そのルーツにはヘブライ語で神の救いを喜ぶ民の声、「ヤシャタヤ」が存在したのです。

イエスキリストを祀る「岩室甚句」

「岩室甚句」の歌詞から唄の主旨が浮かび上がってきました。「弥彦」、「ヤヒコ」とは神の初子、イエスキリストを指し、民の救いが実現したことが、「ヨシタヤ」という言葉で表現されていたと考えられます。何故なら、「ヤヒコ・ヨシタヤ」はヘブライ語で יה בכור ישע תהיה (ヤビコーヤシャタヤ)と書き、それは「神は救いの初子」を意味するからです。「救いの初子」とは、イエスキリストに他なりません。

「岩室甚句」の「ヤヒコ・ヨシタヤ」を唄い続けることにより、人々は暗黙のうちに「神の初子、イエスキリストの救いが実現した!」と唄っていたことになります。弥彦神社にて、神の救いを喜び祭る人々の喜びが、岩室甚句の歌詞と囃子詞に込められていたのです。

岩室甚句

おらがヤァー若いとき  弥彦参りをしたればナァー
(ハヨシタヤ ヨシタヤ)
馴染(なじょ)が見つけて  寄りなれと言うたども
嬶がいたれば 返事がならぬ
(ハヨシタヤ ヨシタヤ)

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中島尚彦

中島 尚彦

南カリフォルニア大学、ペンシルベニア大学ウォートン校、フラー神学大学院卒。音楽系ネット通販会社サウンドハウスの創業者。古代史と日本古来の歌、日ユ同祖論の研究に取り組むとともに、全国の霊峰を登山し、古代遺跡や磐座の調査に本腰を入れている。

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