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2024/12/29

「牛頭天王」に見え隠れする日本人のルーツ

建国の神「スサノオノミコト」とは?

京都祇園 八坂神社本殿
京都祇園 八坂神社本殿

スサノオノミコトは牛頭(ゴズ)天王とも呼ばれ、祇園祭の総本山とも言える京都の八坂神社(祇園社)に祀られているだけでなく、八坂神社をはじめとする全国の鎮守社の御祭神としてもあまりにも有名です。

ところが記紀神話に伝えられるスサノオは、あまりの暴挙が続いたことにより高天原から追放され、出雲に出向き、その腹いせのようにヤマタノオロチを倒した乱暴者というイメージに映ります。しかしながらその後、奇稲田姫(クシナダヒメ)を救い、八岐大蛇を退治した際に尾から得た天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を天照大神に献上しています。それ故、単なる厄除けの神でもなく、不思議な存在に思えるかもしれません。いずれにしても、一見して聖なる神には相応しくない無鉄砲なしぐさが多々目に付くことから、日本国民が心から崇拝する土地の神、約束の神としては、疑問視する人も少なからずいたのではないでしょうか。

それでもスサノオの無骨なキャラクターは、むしろ人々に愛され、結果として全国各地で建国の神として崇拝されるようになったのです。そしてスサノオの子孫である大国主神が葦原中国を統一することになります。こうしてスサノオはいつの日でも多くの人から愛され、偉大な神々の一人として、全国各地で祀られるようになりました。スサノオがそれほどまで人々に崇められてきた背景を探っていくと、そこに「牛頭」の存在が浮かび上がってきます。

大陸に由来する「スサノオ」と「牛頭」の関係

巻第十の写本(田中本)奈良国立博物館蔵。国宝。
巻第十の写本(田中本)奈良国立博物館蔵

牛頭という言葉の語源には定説がありません。日本書紀に記載されているアマノクマヒトの神話が、「牛頭」の語源に結び付くと言われています。ある時、天照大神に命じられてアマノクマヒトはウケモチを見舞いに行くのですが、既にウケモチは死んでいたのです。そしてその頭は牛と馬に、そして体のいたる部分が食物に変わっていたことに気が付いたという話の流れです。この内容がいつしか農耕作や牧畜の起源として語り継がれるようになり、その過程において、頭と牛が結び付き、「牛頭」という言葉が使われるようになったというのです。しかしそれでは何故、「牛」とともに「馬」の文字は選ばれなかったのかは説明できず、また、「牛頭」とスサノオの関係もわからないままです。

『御歴代百廿一天皇御尊影』より「斉明天皇」
『御歴代百廿一天皇御尊影』より「斉明天皇」

そこでスサノオが祀られている八坂神社の社伝に注目してみました。社伝には7世紀、斉明天皇の時代に高麗からの遣いが日本を訪れ、その際、新羅国牛頭山にて祀られていたスサノオノミコトが伝来し、山城国の八坂郷(現在の京都八坂神社付近)で祀られたことが八坂神社の起源であると書かれています。「牛頭」という名称が朝鮮半島の新羅国に由来するだけでなく、その牛頭山にてスサノオが祀られていたことから、「牛頭」とスサノオは何かしら関係があったと推測できます。

また日本書紀にも高麗からの遣いの記述があり、「スサノオが五十猛神と共に新羅国のソシモリに降りた」とあります。朝鮮語の「ソシモリ」は日本語では「牛頭」となるため、スサノオの拠点は、八坂神社の社伝に記載されているとおり新羅国の「牛頭」にあったことになります。これらの記述からスサノオと牛頭の結び付きを考えると、日本海を隔てた朝鮮半島にも目を向ける必要性に気が付きます。

さらにアジア大陸の遠く、インドにおいて「牛頭」は祇園精舎の守護神として祀られていました。国語語源辞典(山中襄太著)の解説によりますと、インドの牛頭天王が日本に伝来した際、両部神道的な思想に則っていつしかスサノオに乗り移り、それが厄病よけの神へと進化しとのことです。その結果、元来スサノオを祀っていた祇園社においても牛頭天王が祀られるようになったということです。しかしインドの牛頭天王が、何故、日本のスサノオと習合しなければならないのか、どのような接点があってスサノオに乗り移ったのか、その経緯は不透明なままのようです。

ヘブライ語で「略奪」を意味する「牛頭」

スサノオと牛頭の関係を解明するヒントは、イスラエル人の宗教文化から得ることができます。遠い昔、アジア大陸の西方、地中海沿いにあるカナンの地において居住していたイスラエル人は、背教的な宗教行事の中で牛を祀り、崇める風習がありました。周辺の地域では、「エル」と呼ばれる牛神信仰も広まっており、イスラエルの民もその影響を受けつつ、いつしか神の呼び名のひとつに「エル」という名称も使われるようになったのです。牛神は生殖能力の向上と力の象徴と信じられていました。よって、牛とその頭とを紐づけた「牛頭」という言葉は正に力のシンボルとなることから、「牛頭」とは牛神に由来する名称であったと考えることができます。

そこで「牛頭」という言葉の語源が西アジアのイスラエルに由来し、イスラエルからの渡来者により、牛頭天王を崇拝する信仰心が日本に持ち込まれたのではないかと推定してみました。もし、「牛頭」の読みが「ゴズ」となった背景をイスラエルの言語であるヘブライ語で解明できるならば、「牛頭」のイスラエル説が信憑性を帯びてきます。

「ゴズ」という言葉に結び付くヘブライ語がひとつ、存在します。גזל (Gazal、ガザ)、גוזל (gozal、ゴザ)というヘブライ語は「略奪」を意味します。スサノオの人物像が「略奪」に結び付くとは一見考えづらいことです。しかしながら旧約聖書の預言書であるイザヤ書には、イスラエルの南ユダ王国が崩壊する最中、国家の救世主となる赤子についての記述があり、その呼び名の中に「略奪」という言葉が明記されています。よって、「ゴズ(牛頭)」の意味をヘブライ語で「略奪」と解釈することにより、スサノオを神から約束された救世主に結び付ける手がかりとなります。

イザヤが預言した救世主となる男の子

インマヌエルのイコン
インマヌエルのイコン

イスラエル北王国が滅亡することを預言したイザヤは、その後、自らが居住する南ユダ王国も崩壊することを察知します。直後、イザヤにはひとりの男の子が与えられ、「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」と名付けられることも預言されました。その意味は「急いで略奪し速やかに捕獲する」だったことから、当時、イスラエルの北方で勢力を振るっていたアッシリアの大軍によって北イスラエル王国が崩壊する時が間近に迫っていたことをイザヤは知ることになります。

「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」とは正に、戦禍という現実を踏まえた「略奪」を想定していることから、子どもの名前としては厳しい表現であったに違いありません。しかしながら、一見乱暴なニュアンスを秘めてはいますが、これは単に北イスラエル国家の崩壊だけでなく、救い主の登場についても預言していたのです。「略奪」を象徴する「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」と呼ばれる救い主により、人々が救われるだけでなく、失われた国家が短期間で復活することを告げたのが、イザヤの預言でした。よって、イザヤは自らの子が救世主となるべく、神から特別に祝福されていたことを理解していたことでしょう。

それ故、救世主となるイザヤの子は「インマヌエル」とも呼ばれ、神が共におられるという象徴として崇められるようになることが、その後のイザヤの預言からも理解することができます。よってイザヤは、例え祖国が失われても、救世主の登場によって新たなる新天地が見出され、その場所を速やかに略奪し、新天地に神の御国を創ることができることを確信したのではないでしょうか。新天地へと向かう確信に満ちた結果、イザヤは国王の親族や祭司、そして家族らと共に国を脱出し、船に乗って日本列島を目指したと考えられます。その船には、イザヤと共に、「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」「インマヌエル」と呼ばれたイザヤの子も搭乗していたと考えられます。果たしてその子がスサノオだったのでしょうか。

イスラエルの救世主とスサノオの共通点

イスラエルの救世主となる「マヘル・シャラル・ハシュ・バズ」と、日本の国生みを先導したスサノオのイメージを比較すると、その類似点がいくつも浮かび上がってきます。まず「略奪」と命名されたイザヤの子と同様に、スサノオは「牛頭」とも呼ばれています。その名前はヘブライ語で、「略奪」を意味しています。

ヘブライ語には略奪の意味を持つ言葉が複数あり、イザヤ書では「シャラル」や「バズ」だけでなく、「ゴゼル」という同義語が用いられています。そしてこの内、「バズ」と「ゴゼル」が共に転化して、いつしか「ゴズ」と発音されるようになり、後世にて牛頭という漢字が当てられたと考えられるのです。スサノオの別名である「ゴズ」が、実はヘブライ語であり、それがイザヤの子の名と完全に一致しているということに、驚きを隠せません。

また、「牛頭」「ゴズ」は「力をもって奪う」という意味を含むと考えられることから、国家再建のために不可欠な領土を、新天地にて奪うことを象徴する言葉でもありました。その天命が、イザナギの子であるスサノオ、すなわち、イザヤの子に託されたと想定することにより、名前の意味が繋がります。その結果、イザヤの子も、スサノオと同様に、「略奪」という意味の名で呼ばれることで一致したのです。

これらの名前の解釈により、鎌倉時代後半以降に庶民の間で普及し始めた牛王宝印などのお守り札を家中に貼るようになったのも、イスラエルの民が門柱を赤く塗ったようにユダヤ教の影響を強く受けたためであると容易に理解できます。スサノオはイザヤ一族の偉大な預言者の一人として、救世主と同じ「牛頭」という肩書きを担い、日本建国の土台を築き上げるために戦い続けました。それが記紀神話に登場する諸々の神々を超越して、スサノオが日本建国の神として崇拝されることになった所以ではないでしょうか。

コメント
  1. T.U. より:

    ビックリです!

  2. アイランド より:

    イスラエルと日本は確か共通点が多く有りますね。

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